2012年3月18日日曜日

脂漏性湿疹改善のためのビタミンC、ビタミンB2製剤について

脂漏性湿疹改善のためのビタミンC、ビタミンB2製剤について

顔の小さなブツブツが何年も治らず、皮膚科で脂漏性湿疹と言われました。

洗顔はこれ以上できない、というくらいしっかりしているのですがなかなか治りません。。

皮膚科で処方されたのは、「ロコイド軟膏」と「シナール200」(シミも濃かったので)、「ワカデニン15mg」です。

ブツブツは少し治まったものの、完全には消えていません。

が、ビタミンCとB2のおかげか、肌そのものはすべすべになりました。



食事はきちんと摂っているし、野菜もちゃんと食べているのですが、どうもビタミンが足りていないようです。

そこで、今後しばらくビタミンCとB2は薬かサプリで補おうと思います。

皮膚科を再受診して「シナール」と「ワカデニン」を出して貰ってもいいのですが、再診料を払うのならドラッグストアで買える同等のものを買った方が安く済むかも、と思うのですが、成分的にはやはり病院で出して貰うものの方がいいのでしょうか?

もしドラッグストアで同等のものが買えるとすれば、それぞれの商品名を教えてください。



食物で摂るのがベストなのでしょうが、結構難しいです。

よろしくお願いします。







結論から申し上げますと、普通に食事をしていればビタミンは十分足りますので、お金を出してまで補給する必要はありません。

脂漏性湿疹との診断が誤診でなければ、本来処方されるのはステロイド剤(ロコイドetc.)と、抗真菌薬(ニゾラール)のみであって、ビタミンCやB2はあくまでも補助的なものであり、欠乏症が疑われる場合以外には原則として必要ありません。ブツブツが治まっているのは、恐らくロコイドのおかげでしょう(しかしロコイドも、ステロイドですので長期にわたって使い続けてはいけない薬です)。



シナールやワカデニンの添付文書の「効能又は効果」欄には、以下のように書いてあります。



シナール:本剤に含まれるビタミン類の需要が増大し,食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患,妊産婦,授乳婦等),炎症後の色素沈着

なお,効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。



ワカデニン:下記疾患のうち、ビタミンB2の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合

(効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。)

(中略)

急・慢性湿疹、脂漏性湿疹

(以下略)



文の通り、いずれも病的な欠乏に限って投与することになっています。

2,30年前はビタミン剤(特にB群、C)を何にでもやたらと濫用していたようですが、最近は特殊な症例を除いてあまり病院では処方しません。

また、最近になって脂漏性湿疹の原因のひとつにマラセチア属の真菌、要はカビのようなものですが、この真菌の関与が最も大きいファクターであることが分かってきました。従って前述の通り、抗真菌薬をまず使ってみて、必要なら火消しにステロイドを併用し、様子を見るのが最も基本的、一般的な方法です。それを暫く続けてダメだった場合はステロイド剤を変えてみたり、ここで初めて補助療法も視野に入れます。ですから、皮膚科で最初からいきなりビタミン剤とステロイド剤だけを出すというのは理解に苦しみます。



もしどうしてもビタミン剤が飲みたくてたまらない、ということでしたら、含有量では医薬品もサプリメントも大差ないことが多いので、サプリメントを適当に摂っておけば良いでしょう。ただししつこいようですが、必要性は殆どありません。



ちなみに、質問者さんのようにきちんと洗顔をしていて食事も摂って野菜も食べている、というのは脂漏性湿疹の治療上大変有益なことで、非常に理想的な状態です。それでいて長いこと湿疹が治らないのは、もしかすると・・・医師の不可解な処方のせいかもしれません。脂漏性湿疹の正しい知識を持った医師に診てもらうことをお勧めします。

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